鏡筒メンテ 12月のまとめ
今月も様々な鏡筒のメンテナンス依頼をいただきましたので、
少しですがその内容をご紹介をさせていただきます。
一部の機材マニアの方に向けたニッチな連載です。
ご興味のある方のみ(?)お読みいただければ幸いです。
☆Vixen VC200L
独自のカタディオプトリック式。
VISAC(ヴァイザック)
ビクセンのロングセラーフォトビジュアル機。
"VC200L"
ここ好きなんですよ!
専用ファインダー脚が短足でカワイイところ♪
閑話休題、、
オーバーホールのご依頼をいただきました。
比較的、分解はしやすい鏡筒の造りです。主鏡の洗浄。
バッフル内に納められた補正レンズ系。
6次非球面の心臓部。
接眼部ドローチューブグリスの昇華と思われる粒状の汚れ。
分解洗浄は枚数多いので結構大変なんですが、、
キレイになりましたね☆
主鏡も綺麗になりました。
そして仕上げは光軸調整。
作業前後(焦点外像+3mm)
なかなか手ごわいヴァイザックの調整ですが、
上手くいったようです♪
☆MEADE EQM-127
シンプルなニュートン反射鏡筒の光軸調整のみのご依頼デシタ。
主鏡の調整機構には2段重ねの"Oリング"が取り付けてあり、
適度なテンションかかってて感覚的な調整が可能。
基本に忠実なニュートンの光軸調整。
作業前後(焦点像±0mm)
作業前後(焦点内像-3mm)
取り回しも良い13cmニュートン。
キリリとした像でした。
☆Masuyama 25mm 52°
往年の名アイピースブランド。
"Masuyama"見かけ視界52°モデルです。
カビの付着はレンズ全面に。
まさに"Fully カビ Coated!!"状態。
今回はオーバーホールのご依頼。
さっそく分解してみましょう⤴
レンズ面の洗浄です。
レンズ構成はもちろんオリジナルエルフレ式(=マスヤマ式)
レンズ面のカビ付着がひどい場合は、
筒、ねじ込み、スリーブなどにもカビは付着していることも。。
貼り合わせレンズの接着剤劣化。
俗に言うバルサム切れ。
このような症状は対処が難しいため現状のままとなります。
作業完了です。
バルサム切れ(レンズ面の1/3程度)が気になるところですが、
カビがとれた状態にご満足いただけたご様子です。
☆タカハシ MT-200(接眼部のみ)
最近よくご相談を受けるようになりました。
HP基本メンテナンスメニューには記載がありませんが、
部分的なメンテナンスもご相談に応じ対応したりします。
今回お預りしたのは"MT-200接眼部"のみ。
ドローチューブと回転装置の動作不良でした。
分解して劣化グリスはすべて洗浄します。
分解洗浄後の様子です。
洗浄液が黒ずんでいます。
グリスアップ調整を行い動作不良は解消しました。
サビや腐食してるパーツには可能な範囲で磨きをかけてます。
キレイな方がイイですからね☆
☆セレストロン C9.25
飾りリングの意匠文字がアメリカン!
"セレストロン C9.25 Kyoei仕様"
カウンター付きピントノブ。
光学系の洗浄と、
ピント周りのグリスアップを行いました。
9.25??
9と1/4??
23cm??
など、呼び方に困る機材。
皆さんなんて呼んでますか??
☆ビクセン FL-102S
ビクセンのフローライト2枚玉アポ。。
"FL"
フローライトによる色消しと、
F/9という無理のない光学設計で、
名機と呼ばれいまだにご愛用されている方も多いですよね。
タカハシ初期"FCシリーズ"のようなくもり症状が少ないことも特徴です。
分解してみましょう♪
主に第一レンズ(ガラス)表面にカビの付着がみられます。
第二レンズ(FL)にも僅かですが数か所に。
レンズカビや汚れは万病のもと!
放置しておくとコーティングや硝材の劣化に繋がります。
予防と早い段階での対策をおすすめします。
☆最後にお知らせ
鏡筒メンテナンスの新規ご依頼は2020年12月で休止いたします。
休止期間中はすでにご依頼を受けているバックオーダー分の作業に専念します。
(新規受注は2021年4月より再開予定といたします。)
なお、
休止期間中もお問い合わせやお見積りには対応をいたします。
ご質問やお見積りは、
メンテナンスページお問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。
より良いサービスの提供のため、
ご不便をおかけいたしますがご理解くださいますようお願い申し上げます。
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