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執筆者の写真Amamon3

皆既月食&天王星食を観測しよう

みなさまこんにちは。久々の登場あまもんです。

今回は模型ではなく、月食のご紹介です。少々長いですが、ぜひ最後までお付き合いくださいませ(-ω-)



既にご存知の方も多いでしょうが、2022年11月8日(火)皆既月食が見られます。福岡で見られるのは1年半ぶりです。

当日までもうすぐ。この記事では月食とはどんな現象なのか、当日はどのように見えるのか、改めて確認していきます。



【月食とは?】

月食は、太陽‐地球‐月と一直線に並んだ時、月が地球の影に入る現象の事。月が完全に地球の影に入った状態を「皆既」と言います。月食は年2回、地球のどこかで起こっていて、同じ場所で観測できるのは約2年に1度になります。日食よりも観測しやすい現象ですね。



【月食の見える日時と方角】

月食が起きるのは冒頭でもお伝えした通り「2022年11月8日(火)」です。

見える時間は下図をご確認ください。

本影開始は18時9分頃(高度約10°)

当日の日の入は17時21分(福岡)です。月の出は日の入前。

薄明終了は18時45分ごろ。ベストなタイミングですねb

本影開始はやや低いので、山やビルなどの障害物の位置と高さに注意。

撮影を考えている方はロケハンを十分に。



【月食を観察しよう】

月食は肉眼でも楽しめる天文現象です。望遠鏡や双眼鏡があるとより詳しく観測できますが、持っていなくても見上げるだけで楽しめます。

現象の開始と終了の時間をチェックして、自宅近くで見上げて楽しもう。



【惑星食】

今回の皆既月食では天王星が月に隠される「天王星食」が起こります!


天王星は最大等級5.6等と肉眼でギリギリ見える程度の非常に暗い天体のため、この現象を観測するには望遠鏡を使うのがベストでしょう。

ただ今回の惑星食は皆既になってから始まるため、天王星の潜入は双眼鏡でも見える可能性があります。









←天王星

(Lawrence Sromovsky、University of Wisconsin-Madison/W.M. Keck Observatory/NASA)


画像 国立天文台


潜入は20時22分頃。数秒かけて見えなくなっていきます。双眼鏡や小口径望遠鏡では、徐々に暗くなっていくように見えるでしょう。口径の大きな望遠鏡で200倍程度まであげると天王星が点から面に見え、じわっと潜入する様子がわかります。






双眼鏡(賞月観星 PLEASING Goddess HR 8×42 WP[\39,400] の使用を想定)

で見た皆既月食&天王星潜入のイメージ。

月も天王星も小さいが天王星の潜入は皆既中のため見える可能性あり。


望遠鏡45.5倍(Vixen ポルタⅡ A80Mf[\59,840]に付属のPL20mm接眼レンズを取付けた想定)で見た皆既月食&天王星潜入のイメージ。

望遠鏡なら月全体の変化をしっかり楽しみつつ天王星も観測できます。



【皆既月食の色】

皆既月食と言えば赤黒い色(赤褐色)になる月のイメージがありますが、この色は大気中の塵の量によって変わってきます。

大気中の塵が少ないと大気を通り抜ける光の量が多くなり、オレンジ色のような明るい色の月に、塵が多いと影が暗くなり、灰色や、時には黒い月に見えることもあるといいます。

画像 国立天文台


今から40年ほど前、1982年12月30日に起こった皆既月食は真っ黒だったそうです。

その年の春、メキシコのエルチチョン火山が噴火しました。

その火山灰などが成層圏にまで達した影響だと言われています。



今年は1月15日にトンガの海底火山が大噴火し大きなニュースになりました。噴煙は成層圏まで達したとされています。

↑気象衛星が撮影した噴火するトンガの海底火山(画像右中央)

(PHOTOGRAPH BY JAPAN METEOROLOGY AGENCY VIA AP)

↑2021年5月26日の皆既月食の色


果たして今回の皆既月食はどんな色になるのか。

惑星食だけでなく、月の色にも注目して観測してみましょう。



あまもん

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